【TOP日記〈20〉】いまさら情報番組みたいなこと言うなよ
無意識です。
ようやく涼しくなってきましたね。
僕はこの夏、
いよいよ一度もエアコンを使いませんでした。達成感。
扇風機、というかサーキュレーターを購入しましたので
こいつだけでどうにかなるもんです。
空気も水も、
熱いと上に、冷たいと下に溜まります。
窓辺の冷たい空気を上方へぶつけ、
熱気を引きずり下ろすような気流を作るだけで
真夏日の寝苦しさにも効果てきめん。
さて、冬場はどう乗り過ごそうかな…。
それでは、本編。
ジェストーナの手にかかりモリスンを失う。
ヴァルハラ平原での作戦においてクレス達が活躍するも
ダオス軍第二陣・空戦部隊がミッドガルズに襲い掛かる。
『そこの剣士!
分不相応なものを持つでないぞ!』
城で補給を受け、
敵の空戦部隊を迎え撃とうと外へ出たところで
クレスは謎の声に立ち止まります。
「おい、クレス!
どこに行くんだ!?」
「女の人の声が…」
「はぁ?何を言ってるんだ?」
いろいろこじらせてやばいことになってるわけじゃないです。
突然、クレスの佇む周囲の空間が裂けるように開き
そのまま彼の姿を飲み込んでしまったのでした。
「ききき消えちゃった!?」
「クレスさん…
そんな…」
ショックのあまりその場に倒れるミント。
「きゃー!ミント、ミントってば!!
しっかりしてよぉ!!」
「クラース殿、何をしているんですか?
早く参戦してください!」
異変に気付いたような
なにもわかってないような
兵士に絡まれてしまいます。
「だ、だが仲間が…」
「まだ戦争は終わってないんですよ!
ぐずぐずしているヒマはありません!」
「いや、そうではなくて…」
てんやわんやしている一方、
気が付くと知らない場所に一人佇んでいるクレス。
どこかの…部屋?
謎の魔法陣があったりする薄暗い空間。
フラフラと部屋の中を歩いてみると、
奥には白馬に跨る人の姿が。
「何者だ!?」
「私は、現在長い眠りについておられる
『オーディーン』に忠誠を誓う者
人々はヴァルキリーと呼んでいる」
「オーディーン?
ヴァルキリー?
……僕に何の用です…?」
「神具を返しなさい
グーングニルのことだ
それは、我が主君オーディーンの持ち物
そもそも、下賤な者が持ってよいものではない」
「げ、下賤…」
「その槍は、我が主のもとから盗まれた神具…」
「神具…」
かつてアルヴァニスタ王子を救出した際、
王子を操っていたダオスの手下が持っていたものを
そのまま報酬のひとつとして受け取っました。
その槍こそがグーングニル。
マクスウェルと契約した際には
強化してもらったこともありましたっけね。
「素直に返却するならば、それなりの礼をしよう
だが、返さぬと言うのであれば
神の怒りに触れるものと…」
「……
あなたの乗っている馬、飛べるんですか?」
「?」
人の話を聞いていますかあなた。
なにか閃いた様子のクレス。
そのころミッドガルズ城内では
建物ばりに大がかりな機械と
それを操るライゼンとその部下たちの姿が。
あいにく何を喋ってるのか私にはわかりません。
「ターゲットチェックオーバー」
「ソーサリーエナジーデンシティイレブンナイン…」
「レーザーオペレーションシステムオールクリア」
「アットザレディ…」
「よし、奴らをなぎ払え!!
発射!!!」
……
ライゼンの指揮により、
機械に大量のマナが充填されていく。
その機械の先端は城の一端の塔へ繋がっており、
ぬらぬらとした光が灯台のように
まだ遥か遠くの魔物たちへ照射される。
直撃を受けた者は吹き飛ぶと同時に微塵と化し、
即死を免れた者も飛ぶ力を著しく失い
地へ伏し力尽きるとみるみるうちに腐食を始める。
あっという間にヘドロ状になった亡骸の周囲は
草花が枯れ落ち灰色の世界へと変貌し…。
……
いつか森で出逢ったマーテルは
世界にもたらされた影響を鋭敏に察知し嘆きます。
「マナが…消えてゆく…」
「はっはっは!
魔科学兵器の威力を見たか!」
「ライゼン様、まだ敵が残っています!」
「よし、もう一発撃ち込め!!」
地上の兵士たちは唖然。
「す、すごい…
これならダオスといえども、ひとたまりもないな」
……
続いて二発目が充填され
再び妖しげに放たれるマナ。
しかし、
砲身を離れて間もなく、安定を失い分裂する光線。
行くあてを失ったようにふらふらと彷徨う切っ先は
城下町をのたうち回ることに。
魔物を跡形もなく葬り去った力が
人間の住む町の均整を消し去っていく。
魔物の襲撃を受ける前に無残な姿を晒したミッドガルズ。
瓦礫のなかでくたびれた砲塔が顔をのぞかせている。
……
「た、たいへんだ!!
魔科学兵器が使い物にならなくなったらしいんだ!!」
「何だって!?
やはり、魔力を科学で扱うなどというのは無理なのか?」
ここ、
街の被害が甚大なのに
全くそのことに触れないの
地味に怖いんですよね
「もう、そんなことよりどうすんのさ!?
敵が来ちゃうじゃん!」
「ああ、くそっ!
クレスがいれば…」
見計らったように先ほど同様、
何もない空間がぱっくりと開き
その中からクレスと、白馬が。
「クレス無事だったか?」
「クレスさん?
よかった…」
「心配かけてすまない」
「クレス、その馬なに?
なんか、かっこいいじゃん!」
「話は後で!
敵のボスを一気に叩く!
奴らは空を飛べないとタカをくくっているはずだ!」
「あ、待って、あたしも行く!」
「でも、そのホウキじゃ…」
「あんまり長くは飛べないと思うけど、
一人で行くよりいいじゃん?」
「一時的にだが、
私の力でホウキをパワーアップしてあげよう
戦力は多い方がいいだろう?」
「ありがとう、ペガサス」
いやペガサス喋るんかーい
誰かツッコもうぜへいへい
「それから武器はグーングニルを使うのだ
馬上の戦闘で剣や斧は役に立たぬ」
「よし、行こう!!」
いざ、空中戦。
ぐんぐんと高度を上げていくペガサス。
今度の戦場は雲の上。
空中戦はクレスとアーチェの二人のみ。
しかも馬上なのでクレスは一切技を使えません。
難易度がどうであれ、
クレスはひたすらアーチェの詠唱をカバーしましょう。
このパターンは地上と変わりませんね。
平原の奥で倒したような
なんか見覚えがあるようなのを
なんの名乗りもないうちに
しれっと倒したら終わったので
たぶんあれがボスです。でした。
「ありがとう、ペガサス」
「礼にはおよばない、
私は主からの任を全うしたにすぎん
約束通り、グーングニルは返してもらうぞ
さらば」
最後まで誰も何も思わなかったのですね
馬と会話することに。
そんなこんなで地上に帰ってきてますよ。
そこへ駆け寄ってくるのはライゼン。
「クレス様、アーチェ様、ご無事ですか!?」
「ええ、なんとかボスを討ちとりました
敵の空戦部隊は、統率を失って退却していきましたよ」
「誠に申し訳ない
我が軍隊にもっと力があれば、このような苦労を…」
「ライゼンさん…
気を落とさないで下さい」
「いやかたじけない、陛下もお喜びでしょう
近々、勲章を受けることになるであろう」
「いや、それにはまだ早い」
「ダオスを倒すまでは油断しない方がいいです」
「うむ、そうであったな
だが敵はしばらく動けまい
今日はゆっくり休むといい
その前にこれを…」
「これは、呪文書!」
「研究所のエドワードの机の上にあった物だ
置手紙と一緒にな」
手紙にはこうありました。
この手紙が読まれているということは、
私は志半ばで倒れたということだ。
陛下やライゼン殿には、心から謝罪をしたい。
しかし、必ずや私の志を継いでくれる者がいると、
そう信じている。
かつてダオスは言った…
『この世に悪があるとすれば、
それは私ではない。
貴様ら人間の心の中にあるのだ』
それはある意味、正しいのだろう。
だが、あくまでも一面でしかない。
私は人間を信じている。
自分の血の半分である人間を。
だから、私の志を継いでくれる者達に、
私の知る限りの呪文を託そう。
その魔術を使いこなし、
どうか世界を救うために役立ててほしい。
エドワード=D=モリスン
この呪文書により、
アーチェはインデグニションという術を覚えます。
この術、聞き覚えがないですか。
TOP日記初回のオープニング部分を
読み返していただければ。
「エドワードは自分の使命をあなた達に託したのだ
先に逝った彼のためにも、がんばってくだされ」
城で一泊。
しっかり休んだ寝起きクレスの開口一番。
「よし!!
ダオスの城にのりこもう!!」
今回はここまで。
ちょっと短めですが
イイ感じにヒキを作ってくれたので
ここまでがキリいいだろうと。
ちょっと地味な話ですが、
ペガサスにグーングニルを返した後は
クレスの装備をちゃんとチェックしましょうね。
いくらタンク役とはいえ素手はかわいそう。
ミッドガルズで良い武器が売っているので
懐に余裕があればぜひ。
次回はいよいよダオス城へ。
地下墓地以来のご対面なるか…?
復讐を遂げることはできるのか。
クレス達が元いた時間へ帰ることはできるのか。
それでは。
北国生まれなので寒さに”も”強い
無意識でした。